概要
AHISでは、令和8年10月1日から、栄養保持医薬品の投与理由記載に対応します。 ORCAが令和8年10月診療分以降の外来レセプトから、院外処方の栄養保持医薬品と投与理由をレセプトへ自動記載する対応を行うため、これにあわせたものです。
この記載はR8年度診療報酬改定で定められたもので、入院中の患者以外(外来・在宅)に「栄養保持を目的とした医薬品」を投薬する場合は、その投与理由を処方箋とレセプトの両方に記載する必要があります。
理由の記載がない場合、調剤料・処方料・薬剤料・処方箋料・調剤技術基本料が算定できません。
※今回の改定に関して詳しくはこちら(厚労省 R8年度診療報酬改定について)
●10月1日までに行うこと
| 時期 | 行うこと | 詳細 |
|---|---|---|
| 9月中(10月1日より前) | 点数マスタに[栄養保持医薬品]の分類区分を設定する | [3]手順1 |
| 10月1日以降の処方から | 外来・在宅の処方で投与理由のコメントを選択する | [3]手順2・3 |
[1]対象となる医薬品
対象は、薬効分類が「たん白アミノ酸製剤」で、効能・効果が「一般に、手術後患者の栄養保持」、用法・用量に「経口投与」を含む医薬品です。疑義解釈資料(その4、令和8年4月21日)で、次の6品目が示されています。
| 電算コード | 医薬品名 |
|---|---|
| 622676401 | イノラス配合経腸用液 |
| 622307001 | エネーボ配合経腸用液 |
| 610407025 | エンシュア・H |
| 613250027 | エンシュア・リキッド |
| 622071001 | ツインラインNF配合経腸用液(混合調製後の内用液として) |
| 622070901 | ラコールNF配合経腸用液 |
(令和8年8月現在)
※入院中の患者への投薬は対象外です。
[2]記載が必要な内容
患者の状態によって、記載する内容が次の3つに分かれます。院内処方・院外処方の区別なく記載が必要です。
| 患者の状態 | 選択するコメント(コード) | 入力する内容 |
|---|---|---|
| 手術後の患者 | 手術年月日(薬剤料・処方箋料)(850100514) | 手術年月日 |
| 経管により栄養補給を行っている患者 | 直近の食道瘻造設、カテ交換等、経鼻栄養等チューブ挿入の実施年月日(850100515) | 実施年月日 |
| 上記以外で、医師が投与を必要と判断した患者 | 栄養保持を目的とした医薬品を投与した理由(薬剤料・処方箋料)(830100949) | 必要な栄養を食事で摂れない具体的な理由(例:嚥下障害により経口摂取困難) |
院外処方箋では、厚労省の記載要領により[備考]欄に記載することとされています。
※「栄養補給のため」「低栄養のため」のような抽象的な理由は、査定の対象になりやすいとされています。
[3]AHISでの対応
10月1日からの運用開始に向けて、次の3ステップで対応します。手順1は10月1日より前に一度行っておけば、以降は処方のたびに手順2を行うだけです。
手順1. 【10月1日より前に】点数マスタに[栄養保持医薬品]の分類区分を設定する(初回のみ)
厚労省の医薬品マスタには栄養保持医薬品を見分ける項目がないため、AHISでは点数マスタの[分類区分]で対象の医薬品を識別します。
[運用マスタ]→[点数]→[マスタ更新]→[栄養保持医薬品の分類区分]から[分類区分の更新チェック]を実行すると、院内で採用している対象品目に区分が自動で設定されます。
詳しい操作は(点数マスタ)[栄養保持医薬品の分類区分を設定する]をご覧ください。
手順2. 【10月1日以降】処方入力時に投与理由のコメントを選択する
外来の患者に対象の医薬品を処方すると、院内処方・院外処方を問わず、投与理由のコメントが自動で追加されます。
1.[カルテ入力](処方入力)画面で対象の医薬品(例:エンシュア・リキッド)を処方入力すると、直下の行に「栄養保持を目的とした医薬品を投与した理由(薬剤料・処方箋料);」のコメントが自動で追加されます。

2. 追加されたコメント行は、「栄養保持を目的とした医薬品を投与した理由(薬剤料・処方箋料);」として、医薬品と用法の間に表示されます。この時点では、投与理由はまだ入力されていません。

3. コメント行を選択すると、[電算レセプトコメント入力]画面が表示されます。投与理由を入力し、[入力]を選択します。

※理由は「栄養補給のため」のような一言ではなく、患者の状態と、食事では代替できない理由を具体的に入力してください。
※自動で追加されたコメント行は削除せず、必ず医薬品と同じ剤のまま入力してください。
●手術後の患者・経管栄養の患者の場合(コメントを切り替える)
通常は上記1〜3の操作で完了です。手術後の患者、または経管により栄養補給を行っている患者の場合のみ、次の操作でコメントを[2]の表の該当するものに切り替えてください。
- [電算レセプトコメント入力]画面の[変更]を選択します。[(栄養保持医薬品)電算コメント選択]画面が表示されるので、患者の状態に合うコメントを選び、[選択確定]を選択します。


2. 切り替えたコメントに年月日(手術年月日、または経管造設・カテーテル交換等の実施年月日)を入力し、[入力]を選択します。
手順3. 処方箋・ORCAへの反映を確認する
選択したコメントは、ORCAへの連携時に医薬品とあわせて送信されます。ORCAでは、10月診療分以降の外来レセプトで、院外処方の剤に栄養保持医薬品と選択式コメントがある場合、処方箋料の欄(診療区分80)に医薬品名・投与理由・日数を自動で記載します。院外処方の場合は、処方箋にも投与理由が印字されます。
レセプトへの記載例は、ORCAの資料(令和8年6月診療報酬改定対応(レセプト対応)二版)をご確認ください。以下は、AHISからORCAへ連携した場合の参考例です。

院内処方の場合も、コメントは医薬品と同じ剤のままORCAへ送信されます。
AHISの院外処方箋では、投与理由のコメントは処方欄には印字せず、[備考]欄にコメント名称を省略した形で印字します(ORCAの処方箋も令和8年9月17日付で、処方欄に記載しない対応が行われています)。

注意点
- 本対応をご利用いただくには、AHISを対応プログラムへ更新する作業が必要です。
- 更新作業は、今回の対象品目を外来で処方されている医療機関様のみ、弊社にて順次行わせていただきます。
- ORCAのレセプト自動記載は、令和8年10月診療分以降の外来レセプトが対象です。ORCA側で最新のパッチ適用とマスタ更新を行ってください。
- 投与理由のコメントが栄養保持医薬品と別の剤に入力されていると、ORCAで自動記載されません。
- 分類区分が設定されていない医薬品は対象として扱われず、投与理由のコメントがORCAへ連携されません。必ず手順1を先に行ってください。
- 対象品目を新しく採用した(点数マスタに追加した)ときや、今後の改定で対象品目が追加・変更されたときは、あらためて[分類区分の更新チェック]を実行してください。